どうやら巷では今年募集されているハーツ産駒が非常に良いのでは…と囁かれているようで、I belong to silkということで、シルクのハーツ産駒について現時点での考察を展開していこうと思います。
ハーツクライ産駒
ハーツクライといえば、有馬記念で当時無敗だったディープインパクトを負かした名馬であり、その産駒の成長力が非常に高いことでも知られています。
今年のクラシックでもサリオスがシルク2017年度産でリーディングですし、ロジクライやスワーヴリチャードなど古馬になっても活躍をキープする馬たちが多いです。
2019年度のサイアーランキングは2位、種付け料は800万そして2020年は1000万と値上りをしている種牡馬です。
そんなハーツクライ産駒の今年のシルク募集馬を以下、見ていきましょう。
テルアケリーの19
全部兄のシティーオブスターは7戦2勝(2-0-0-5)でパッとしない成績、2勝クラスでの凡走続きなので、どうなんでしょうか。
父ハーツクライ、母父Tapitの組み合わせもシティオブスターしかおらず、今回改めてハーツを付けたのにはノーザンの思惑が伺えます。
これまでサンデーサイレンス系の種牡馬(他にディープインパクト、ゴールドアリュール)をつけておりますが、未出走または未勝利で繁殖実績もお世辞には良いとは言えません。そんな中、今回初めてシルクで募集される繁殖ということもあり馬体が良いのではないかと予想されます。
血統を見てみると、Storm Bird(ゴーフォザサミット、ウーマンズハートなど)、Nijinsky(サリオス、ワーケア、カレンミロティックなど)を含んでおり、( )内の馬たちにも含まれる血筋があります。名馬たちが持つ血を含んだ産駒なので期待が高まります。
兄弟馬の実績では現時点で測りにくい一頭なので馬体や歩様を見て改めて検討する必要があるかと思います。
ミュージカルロマンスの19
これまではディープインパクトをずっとつけており、2019年になって初めてハーツがつけられています。
母父Concorde's Tuneは国内ではこの繁殖からの産駒しかおらずブラックタイプも特記すべき内容は特に見当たりません。
血統ではSeattle Slewの血が入っていますが、これはスワーヴリチャードやマイラプソディといったハーツ産駒の代表馬にも含まれている血統なので、期待できる配合なのではないでしょうか。
ディープ産駒でそこまで好成績を残すことができておらず、今回ハーツに変えたことが吉と出るか凶と出るか…ですが、オカルトチックな考えではディープでだめならハーツはあり得る配合だと思います。
参考までに、ディープをつけ続けてハーツに変えてから大成した繁殖にはサロミナがいます。このパターンになりえる可能性を信じたいですね。
パーシステントリーの19
パーシステントリーもこれまではディープをつけることが多かったですが、今回初めてハーツクライをつけています。このパターンはミュージカルロマンスの19同様、ディープあかんならハーツ戦法として期待をする他ないのではないでしょうか。
ちなみに父ハーツクライで母父Smoke Glackenをもつ競走馬にはクライオブジョイがいます(知らないよねー)
母父で、父がサンデーサイレンス系統で広げてみると、1000万下で勝利を収めて最終的には障害転向するも奮闘せず抹消されているスモークフリーという馬が最も賞金を稼いでいます。
もちろん繁殖が異なるので参考程度にはなりますが、現時点では大きな期待を抱く要素は少なく、馬体・歩様で魅かれるものがあるかどうか…次第ではないかな。
ヒッピーの19
ヒッピーはフランスで活躍をしていた馬で、海外での通算6勝を挙げた競走馬でした。これまでに2頭の産駒(ハーツクライ、ドゥラメンテがつけられています)がおり、ますが、活躍は今一つなようです。 *ドゥラメンテ産駒はまだデビュー前
血統的には、牝系にNijinskyが含まれておりますが、Nijinskyを牝系に含むハーツ産駒として、サリオスやワンアンドオンリー、ワーケアなどがおります。(これらは加えてDanzingもありますが)
Lyphardのクロスがある点も期待が高まる要因です。同じくこのクロスがあるハーツ代表馬としては、リスグラシューやアドマイヤミヤビがいますので、相性は非常によいと思われます。
マンドゥラの19
Danzingの血が入っている点は好印象です。Danzingを含むハーツ産駒としてはサリオス、ウーマンズハート、ワーケアなど。
血統的に近いかな??と思うのがカテドラルです、5/8の同血でNorthern Dancer 5 x 5 x 5のクロスを持っています。マンドゥラの19はNorthern Dancer 5 x 5 x 4を持ち、デインヒル経由のDanzingも重複している点です。
なお、父ハーツ、母父Danehill Dancerの組み合わせとしてはすでに4頭が出走していますが、賞金を最も稼いでいる産駒が〇地のルーモスで中央賞金は1,580万で現在は地方で走っています。
兄弟成績は上に4頭、そのうち1頭のみが勝ち上がっており現在2勝クラスにいるブーザーが代表産駒です(うち一頭はデビュー前)。
募集価格が一口5万とシルクのハーツ産駒としては割安な価格ではあるので、一口出資しても面白い一頭ではないでしょうか。
まとめ
今年はハーツのあたり年と言われていますが、シルクの募集馬に関しては兄弟成績がそこまで良いとはいえない繁殖につけられているため、馬体を見てから本格的に検討する必要があると思います。
しかし、テルアケリーの19、ミュージカルロマンスの19、ヒッピーの19など血統的にはなかなか面白い馬がいるのは気になるところです。
16日に恐らくカタログがHPで見られるようになると思いますが、非常に楽しみですね。